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村上木彫堆朱、伝統的工芸品の指定から50年。木地に彫り、漆を塗り重ねる技の歩み

村上木彫堆朱は、昭和51年2月26日に国の伝統的工芸品に指定され、2026年で50年を迎えました。始まりの伝え、木地に彫ってから漆を塗る技法、6種の技法、秋の記念展までを、市・県・観光協会の案内でたどります。

知る工芸 提供なし(自主取材)

仮の図です

村上の城下町に伝わる漆の工芸、村上木彫堆朱[むらかみきぼりついしゅ]は、2026年に国の伝統的工芸品の指定から50年の節目を迎えました。この記事では、村上市・新潟県・村上市観光協会のページをもとに、その歩みと技法をたどります。自分で彫ってみる体験は木彫堆朱の箸彫りの記事で、漆の産地としての村上は漆山神社の記事で紹介しています。

始まりの伝え

村上の漆の技がいつ、どこから来たのかは、ページによって書き方が違います。

市のページ(2018年12月28日更新)は、村上地方の漆技は約600年前、京都から寺院建築に来た漆工が始めたと伝えられている、と書いています。その後、歴代の藩主がこれを奨励して漆樹の栽培が一段と活発になり、村上藩士によって木彫堆朱・堆黒[ついこく]が藩内に広められ、進歩発展してきた、というのが市の説明です。

観光協会の案内(2017年3月27日掲載)は、村上での堆朱の歴史は江戸時代中期に武家のたしなみとして武士の間で始められ、藩主の奨励もあって町民にまで広く伝わり盛んになった、と紹介しています。新潟県のページ(2023年4月1日更新)は、江戸時代に江戸から伝えられた技法を基にしている、と書いています。

この記事では、どれか一つに決めずに、それぞれの書き方のまま紹介します。

木地に彫ってから、漆を塗る

観光協会によると、「堆」という字には「積み重ねる」という意味があり、もともとの堆朱は、朱色の漆を厚く塗り重ねて、そこに彫刻を施して文様にしたものです。

観光協会によると、村上木彫堆朱はこれとは逆に、芯になる木地に彫刻を施し、そこに漆を塗る技法をとっています。観光協会は、この技法が江戸時代に編み出されたもので、漆の無駄がなく、躍動感のある彫りや細かい地紋まで表せる、と書いています。

県のページは、朴[ほお]・栃[とち]・桂[かつら]などの木地に繊細な彫刻を施し、その彫刻をより引き立たせるために、天然の漆のみを使って塗り重ねる独特の技法だ、と説明しています。代表的な堆朱は朱の上塗りを艶消しに仕上げ、落ち着いた肌合いが特徴だ、とも書かれています。観光協会も、鏡のように光るつやではなく、おぼろ月の光のような奥深いつやが特徴で、普段から使ううちに手になじんだ味わいのあるつやが生まれる、と紹介しています。

6種の技法をまとめて「村上木彫堆朱」

市と観光協会はどちらも、近年になって新しい技法も生み出され、いまは6種の技法をひとまとめにしたものが村上木彫堆朱だ、と書いています。市は「6種の技法をひとくくりとして村上木彫堆朱は成り立っております」、観光協会は「6種類の技法をひとまとめにし、村上木彫堆朱と呼んでいます」と書いています。技法の呼び方は、ページによって少し違います。

  • 市:堆朱・堆黒・朱溜・彩漆・金磨・三彩彫
  • 観光協会:堆朱・堆黒・朱溜塗[しゅだめぬり]・色漆塗[いろうるしぬり]・金磨塗[きんまぬり]・三彩彫[さんさいぼり]

それぞれの技法の細かな違いは、この記事で使ったページには書かれていないので、ここでは名前の紹介にとどめます。

県の文化財から、国の伝統的工芸品へ

市によると、村上木彫堆朱は昭和30(1955)年2月に「新潟県文化財」に指定されました。そして昭和51(1976)年2月に国の伝統的工芸品の指定を受けています。県のページには、指定日が昭和51年2月26日と記されています。

観光協会の記事(2026年9月23日掲載)は、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」(伝産法)に基づき1976(昭和51)年に『経済産業大臣より指定を受けた』と書き、ことし50年の節目を迎えた、と紹介しています。市のページも見出しで『経済産業大臣指定伝統的工芸品』と呼んでいます。

秋に開かれた50周年記念展

この節目に合わせて、2026年9月19日から23日まで、村上市町屋造観光案内所で「村上木彫堆朱 伝統的工芸品指定50周年記念展 ~受け継がれる技と50年の歩み~」が開かれました。主催は村上堆朱事業協同組合で、村上市が共催しました。記念展はすでに終わっています。

観光協会の記事によると、会場には、大きな作品からアクセサリーや文具などの普段使いの小物まで、村上木彫堆朱の製品約60点が並びました。漆かきや職人が使う道具類、パネルの展示、彫りの実演もあったそうです。村上市役所の市長室から見つかった、年代不詳の「彫漆[ちょうしつ]の電話機」も展示された、と紹介されています。

記念展は終わりましたが、県のページ(2023年4月1日更新)は、村上木彫堆朱会館で組合員による村上木彫堆朱を一堂に展示即売している、と紹介しています。出かける前に最新の案内を確かめてください。

出典

出典・開示

開示区分 提供なし(自主取材)

出典は、本文の最後の「出典」にまとめています。

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