村上の自然 第4回。吉祥清水、大毎集落が守り続ける平成の名水
村上市山北地区の大毎集落にある湧水「吉祥清水」。大正時代に集落へ引いた水のはじまり、いまも家々の暮らしを支える水、平成の名水百選に選ばれた経緯を、環境省・県・市・観光協会のページをもとに紹介。
見る 提供なし(自主取材)
村上市の北のほう、山北地区の大毎(おおごと)集落に、「吉祥清水(きちじょうしみず)」という湧水があります。環境省の「平成の名水百選」の一覧では、新潟県から選ばれた4か所のうち、村上市の吉祥清水と、前回紹介した荒川の2か所が村上市にかかわる名水です。
吉祥岳のふもとから湧く水
環境省のページは、吉祥清水を、豊かな自然を育む吉祥岳から湧き出す清水で、美しい景観をもつ山北地区の大毎集落の中にある、と紹介しています。市と観光協会のページも、吉祥岳のふもとに湧き出る清水だと書いています。
同じ環境省のページには、1日の湧水量が2,880トンとあります。
集落の人たちが引いた水
市と観光協会のページによると、吉祥清水は、大正13(1924)年に大毎集落の住民有志38名が、吉祥岳のふもとに湧く清水を飲み水として集落の中に引き込んだことに始まります。環境省のページは、大正14年に約900メートルの導水路を完成させた、と書いています。
県のページによると、清水は古くから大毎集落の人々の暮らしを支えてきた大切な命の源で、昔から大毎水道組合が日常生活の大事な水として育んできました。環境省のページも、大正14年の施設整備後は組合が維持管理してきたこと、以前は「大毎水道」と呼ばれていたこと、平成2年に町の「魅力ある集落づくり事業」に取り組んだ際、大毎集落のシンボルとされる山の名前にちなんで、いまの名前に改めたことを紹介しています。
家々の暮らしを支える水
市と観光協会のページによると、吉祥清水は90世帯の家庭に引き込まれ、日常の生活用水として大切に飲まれています。環境省のページは、生活用水のほか、農業用水や地酒づくりにも使われていると書いています。県のページにも、地元でしか手に入らない地酒「日本国」の水として使われているとあります。
村上の食 第4回の岩船米では、県が米づくりの水源のひとつとして荒川とともに吉祥清水を挙げていることを紹介しました。
水汲み場と、名水に選ばれるまで
市と観光協会のページによると、平成5(1993)年には、多くの人が利用できるように清水の水飲み場が整えられました。市のページ(2018年4月1日更新)の時点で、新潟市の近くなどから年間約1万人が、おいしい清水を求めて訪れているそうです。
県のページ(2023年4月1日更新)によると、水汲み場は地域の「大毎集落づくり委員会」が東屋などを整備していて、地域の内外から多くの人が訪れます。
吉祥清水は、平成19(2007)年に「新潟県の輝く名水」に、平成20(2008)年に環境省の「平成の名水百選」に選ばれました。市のページは、地域の人たちが「地域の宝」として長いあいだ守り育ててきたことが評価されたもので、清水の里に生きる住民の自信と誇りにつながっている、と書いています。
人が集まる水
環境省のページは、吉祥清水を、地域の人たちの日常生活を支える水源であると同時に、人のつながりや交流を生む社交の場になっている、と紹介しています。県のページも、吉祥岳から湧き出す水が日々の暮らしと一体となって守られ、いまでは新たなつながりや交流を生む大切な「みなもと」になっている、と書いています。
観光協会のイベント案内では、2026年は7月12日に、大毎集落づくり委員会の主催で「おおごと名水まつり」を満願寺の境内とその周辺で開くと案内されていました。
訪ねるときの行き方や駐車場は、下の市・県・観光協会のページで、掲載時点の案内を確かめてください。
つづく。次回は、鰈山清水を取り上げます。
出典
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