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村上の自然 第7回。桃川のおたきさま、神が宿る滝と多伎神社

村上市桃川の国道290号沿いにある「新潟県の名水」桃川のおたきさま。男滝と女滝の2段の滝、多伎神社と岩屋の言い伝え、延喜式に結びつく桃川の伝承、駐車場からのお参りを、県と観光協会のページをもとに紹介。

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桃川のおたきさま。仮の図です

村上市桃川[ももかわ]に、「桃川のおたきさま」と呼ばれる滝があります。新潟県の「下越地域の『新潟県の名水』」のページで、村上市の欄に、前回の平林不動滝のすぐあとに載っている滝です。

村上市観光協会のページによると、おたきさまは2018年に、新潟県県民生活・環境部 環境対策課が新たに選んだ「新潟県の名水」の一つです。

国道脇の駐車場から見える、落差5メートルほどの滝

県と観光協会のページによると、おたきさまは根古屋沢[ねごやざわ]にできた、落差5メートルほどの滝です。国道290号脇の駐車場からも眺めることができます。駐車場の鳥居からもお参りできる、と観光協会のページの写真に添えられています。

観光協会のページには、駐車場に立つ案内板の文章が載っています。案内板では沢の名前を「根小屋沢」と書いていて、関川村と境を接する広い山々の、いく筋もの沢の水を集めて流れ下った川が、ここで男滝と女滝の2段の大きな滝になって落ちている、と説明しています。駐車場から見えているのは2段目の滝で、1段目の滝は少し上流にあるそうです。

古くから神が宿る滝とされてきた

県のページは、おたきさまを、古代から神が宿る滝として崇められ、多伎[たき]神社が祀られていた滝だと紹介しています。滝の周りは古くから神域として守られてきて、今も原生のままの自然が残っている、とあります。

案内板によると、古代の人たちは、稲作に欠かせない水が音を立てて激しく流れ落ちるこの2段の滝に神の存在を感じてお祀りし、それがやがて多伎神社という形に整えられたと考えられています。桃川の人たちは、この滝と多伎神社に、畏れ敬う気持ちと親しみをこめて、いつのころからかこの場所を「おたきさま」と呼んできた、と書かれています。

多伎神社と岩屋の言い伝え

多伎神社の今の姿については、ページによって書き方が違います。県のページは、多伎神社は式内桃川神社に合祀されていて、今は社殿はない、としています。観光協会のページに載る案内板の文章では、滝の左手前にある小さなコンクリート製の祠が今の多伎神社だ、と説明しています。

案内板によると、今の小さな祠のある場所には、明治時代まで二間四方の社殿が建っていたという言い伝えがあります。その社殿の鳥居に掲げられていたと考えられる、明治2(1869)年作の多伎神社の額が今も残っているそうです。

滝の右側の崖には、横が約2.5メートル、縦と奥行きがどちらも約2メートルの大きな岩屋が掘られています。案内板は、この岩屋の中に多伎神社の祠があったという言い伝えがある一方で、中世に広まった山岳修験道に関係する遺跡である可能性もある、と書いています。

延喜式に結びつく、桃川の伝承

案内板によると、江戸時代に式内社の桃川神社で代々神主を務めた佐藤辰左衛門[さとう-たつざえもん]家に伝わる文書には、「(桃川神社と多伎神社は)二神共ニ延喜式之霊跡也」「桃川神社 多伎神社、延喜式内旧社」などと記されています。

案内板は、こうした記述が、平安時代の延長5(927)年にまとめられた『延喜式神名帳[えんぎしきじんみょうちょう]』の「磐船郡八座[いわふねぐんはちざ]」に載る「多伎神社」は、このおたきさまの多伎神社だという伝承や確信が、古くから桃川にあったことを物語っている、としています。案内板の文章の終わりには「平成28年8月 桃川区」とあります。

行き方と、参道を歩くときの注意

県のページによると、日本海東北自動車道の神林岩船港ICから国道290号を通り、桃川集落から桃川峠に向かって約1キロの国道脇の駐車場まで、車で10分ほどです。観光協会のページでも、神林岩船港ICから車で約10分、駐車場ありとなっています。

観光協会のページの写真には、滝への入り口は木の看板が目印で、きれいな小川に沿って進むこと、参道は細く険しいところもあるので歩きやすい靴でお参りしてほしいことが添えられています。

道の状況などは、下の県・観光協会のページで、掲載時点の案内を確かめてください。

つづく。次回は、ラジウム清水を取り上げます。

出典

出典・開示

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