村上の歴史 第15回。昭和と平成の市町村合併、いまの村上市へ
いまの村上市の市域は、昭和29〜30年の合併と、平成20年4月1日の5市町村による新設合併でできました。市と県の公的資料に沿って、変遷をたどります。
知る歴史 提供なし(自主取材)
第14回では瀬波温泉をたどりました。今回は、いまの村上市の市域がどのようにできたかを、昭和と平成のふたつの大きな市町村合併から見ます。市の概要によると、いまの市域の面積は約1,174.17平方キロメートルで、県総面積のおよそ9.3パーセント、海岸線は約50キロメートルです(市の計画には約1,174.24平方キロメートルとあり、数字が少し異なります)。城下・港町・温泉・山村・海府など、これまでの歴史回で触れてきた地域が、ひとつの市につながっている背景を、市と県の公的資料に沿って整理します。料金や連絡先はこの記事では書きません。
昭和21年から30年へ、町村の再編
市の「歴史的風致維持向上計画」第1章の表「村上市の市町村合併の変遷」によると、明治22年に4町35村へ再編成され、明治34年には4町20村となった、とあります。その後の大きな節目として、昭和21年に村上本町と村上町が合併し、村上町が誕生した、と同表は記しています。
昭和29年3月には、村上町・岩船町・瀬波町・山辺里村・上海府村が合併し、村上市が誕生した、というのが同表の書き方です。同じ昭和29年のうちに、舘腰村・三面村・高根村・猿沢村・塩野町村が合併して朝日村が、保内村・金屋村が合併して荒川町が生まれた、ともあります。昭和30年1月には神納村・平林村・西神納村が合併して神林村が、同年3月には黒川俣村・八幡村・大川谷村・中俣村・下海府村が合併して山北村が誕生した、と同表は続けます。山北は、この時点では村です。市の計画の図には、昭和40年11月3日付で山北村から山北町へと記されます。「昭和30年に山北町ができた」と読み替えると、図の区分とずれます。
同計画の本文には、昭和29〜30年に23町村が合併して村上市ほか1町5村が成立した、とあります。ただし、同じ表に並ぶ町村名を数えると20町村で、本文の数字とは一致しません。市の概要も、旧5市町村は昭和30年前後の合併で成立した、と書いています。明治の再編から昭和中期まで、小さな町村が段階的にまとまっていった、というのが市の計画が示す流れです。表に並ぶ町村名は多く、ここでは主な合併の日付と結果の町村名を中心に拾いました。
平成20年4月1日の新設合併
県の合併資料によると、合併方式は新設合併、合併期日は平成20年4月1日、関係市町村は村上市・荒川町・神林村・朝日村・山北町です。新設合併は、一般に、編入ではなく関係する市町村が新たにひとつの市をつくる方式を指します。県の資料には合併に至る経過もまとめられていますが、交渉の細部はこの記事では扱いません。
市の概要も、平成20年4月1日に旧5市町村が合併し、新市として村上市が誕生した、と書いています。地方分権型の自立できる自治体を目指し、というのが市の言葉です。市の計画本文も、平成20年4月に5市町村が合併し新しい村上市となった、と記しています。昭和の段階でできた市町村が、平成の新設合併でいまの市域になった、と読むと、ふたつの段階の関係が見えやすくなります。
県の資料には、合併時点の人口として平成17年国勢調査の70,705人とあります。これは合併当時の参考であり、いまの人口とは別の数字です。この記事では人口の現在値は扱いません。
ひとつの市としてつながる地域
昭和の再編でできた旧村上市・荒川町・神林村・朝日村・山北村(のち山北町)が、平成の新設合併でいまの村上市になりました。これまでの歴史回で見てきた村上城下や武家屋敷、岩船港と北前船、瀬波温泉、奥三面の山村や海府の海岸など、性格の違う土地がひとつの市域に収まっています。合併の年表だけでは見えない暮らしや産物は、別の回で少しずつ触れてきました。歴史シリーズの公式題材としては、この合併の話でひと区切りです。
つづく。次回は、やわ肌ねぎを取り上げます。
出典
出典・開示
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