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村上の歴史 第7回。北前船寄港地と日本遺産、村上の港町

令和6年6月、村上市が日本遺産「北前船寄港地・船主集落」に追加認定されました。瀬波・岩船・塩谷などの港町と船絵馬から、村上の海運の歴史がうかがえます。

知る歴史 提供なし(自主取材)

写真は掲載許可の確認中のため、仮の図です

村上市の海岸沿いには、かつての港町の町並みや、社寺に奉納された船絵馬[ふなえま]が残っています。令和6(2024)年6月、村上市は文化庁が認定する日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間〜北前船寄港地・船主集落〜」に、福井県美浜町・岡山県岡山市とともに追加認定されました。 第1回から第6回でたどった城下のあとを受けて、海側から見た村上の歴史を見ていきます。

市の案内によると、追加認定により、北前船日本遺産の認定自治体は16道府県52自治体となり、新潟県内では新潟市・長岡市・佐渡市・上越市・出雲崎町に次ぐ認定となった、とあります。村上は最初の認定地ではなく、後から加わった追加認定です。

日本遺産と、北前船のストーリー

市のページでは、「日本遺産」は地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを文化庁が認定するもので、ストーリーを語るうえで欠かせない有形・無形の文化財群を地域が主体となって整備・活用し、国内外へ発信して地域の活性化を図ることを目的とする、と説明されています。

北前船日本遺産のストーリー(概要)として、市は次のような文を掲げています。日本海や瀬戸内海沿岸には、山を風景の一部に取り込む港町が点々とみられること。港に通じる小路、広大な商家や豪壮な船主屋敷、社寺に奉納された船の絵馬や模型、京など遠方に起源がある祭礼、節回しの似た民謡が残ること。これらの港町は、荒波を越え、動く総合商社として巨万の富を生み、各地に繁栄をもたらした北前船の寄港地・船主集落で、時を重ねて彩られた異空間として今も人々を惹きつけてやまない、というのが同概要の書き方です。「動く総合商社」は、市が掲げるストーリー概要の言い回しです。

文化庁の日本遺産ポータルでも、同名のストーリー(STORY #039)が紹介されています。ポータルは「動く総合商社」について、船主自身が寄港地で仕入れた多種多様な商品を別の寄港地で販売する買い積み方式で利益をあげたことから、そう形容される、と説明しています。なお、ポータルのストーリー本文には村上市や令和6年の追加認定は出てきません。村上市の追加認定は、市の案内に基づいて書いています。

村上の海運と、北前船の回船業

市の案内によると、村上地域の海運業は江戸時代中期から明治時代中期に最も盛んとなり、明治時代後期以降に大型汽船の就航、鉄道による輸送が本格化するまで、海運業が地域を支える重要な役割を果たしてきた、とあります。村上地域では、新潟〜酒田間約100キロメートルで積荷を運ぶ小型船の往来とともに、江戸時代後期以降は北海道から大阪の間を運行する北前船による回船業も盛んになり、山北・上海府・瀬波・岩船・塩谷・海老江には海運業関係者が多数存在した、というのが同案内の骨格です。

市が公開する資料「北前船と村上市」では、海運業の拠点となった港を、三面川[みおもてがわ]河口の瀬波港、石川[いしかわ]河口の岩船港、荒川河口の塩谷港・海老江港と記し、これらの港町や海岸部の山北地域から上海府地区の各集落に回船業の関係者が多数存在した、と書いています。村上市は約50キロメートルの海岸線を有する、とも同資料にあります。

現在も各地に残る港町の町並みや、社寺に奉納された船絵馬などから、その歴史がうかがえる、と市は案内しています。

構成文化財に見る港町の痕跡

市の同資料は、北前船日本遺産の構成文化財が、北部の山北地域から南部の荒川地域にかけて点在する、とし、次のような区分を示しています。船絵馬(山北地域〜上海府地区、瀬波)、和船模型(瀬波)、港町の町並みと建造物(瀬波・岩船・塩谷)、史跡(北前船係留杭跡、海老江港跡ほか)、古文書(伴田家資料、塩谷港絵図ほか)、祭礼行事(瀬波祭、岩船祭)。船絵馬・和船模型は、船主や船頭らが航海の安全祈願や就航の成就を感謝して社寺へ奉納したもので、海運業の歴史を物語る資料である、というのが同資料の説明です。

この記事では、積荷の品目や取引の内訳は扱いません。出かける前の最新の案内は、市のページで確かめてください。連絡先や問い合わせ先は、この記事では書きません。掲載時点の案内です。

つづく。次回は、岩船港の沿革を取り上げます。

出典

出典・開示

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出典は、本文の最後の「出典」にまとめています。

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